No.16

「配偶者の税額軽減」 税理士 国方敏文 2003年11月  2004/9/2210:34


前月、配偶者の税額軽減は、財産の状況によっては制度を目一杯利用してしまうと、逆に相続税額が結果的に多くなってしまう場合があるといいましたが、具体的に数字をあげて説明したいと思います。家族構成が両親と子供2人、1次相続で父が亡くなり、その相続財産が4億円、また母の相続前の固有財産が1億円の家族があるとします。ケース@として配偶者の税額軽減を目一杯活用して母が2億円を相続した場合、ケースAとして目一杯には活用せず母が1億円だけ相続をした場合の1次、2次相続それぞれの相続税の合計額を計算して見ると、ケース@では92,000千円、ケースAでは85,750千円になります。@とAを比較してみると明らかなように、2次相続の被相続人となる人(このケースの場合は母)にある程度の固有財産がある場合には、配偶者の税額軽減制度をフルに活用してしまうと1次相続で支払う相続税額は少なくなる変わりに、1次、2次を合計した税額はかえって多くなってしまいます。上記のことから、1次相続が発生した場合には配偶者の今後の生活を考えて1次相続の税額を少なくするか、あるいは1次、2次を合わせたトータルの税額を少なくするかを慎重に考えてこの制度を利用する必要があります。

税理士 監査第三課長 国方 敏文

初版 2004/9/22 10:34

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