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『抜き打ち調査を考える!』

先月号のほっとニュースでお知らせしましたが、先日、私どものお客様に対して税務署の抜き打ち調査がありました。そこの会社は、かつて高額納税者公示制度(2006年より廃止)があれば、代表者も会社も上位に番付される超優良法人です。
また、その会社の社長の考え方は、利益を出して、税金を払って、残りを会社内部に留保し、会社の財務体質を厚くするという考え方です。全く、節税ということは考えていません。そして、過去の調査においても、重加算税事案になった記憶はございません。
そういう納税姿勢が立派な会社に、午前9時、税務署の若手職員が4名で、突然、税務調査に入りました。当然、会社より私どもの事務所に連絡が入り「今、税務署が来ている・・・」社長も私も当日のスケジュールは入っています。私は、急遽、予定をキャンセルして、会社に駆けつけました。社長は、大人として、税務署に真摯に対応してくれました。そこからが問題です。税務署職員は、社長のお話を一通り聞いた後、「社長室を見せてください」と言って、社長室に入り、「開けてもいいですか?」と了解はとりましたが、いきなり、引き出しを開けて、中をゴソゴソとやりだす始末です。強制調査ならいざ知らず、任意調査で、失礼千万、私も堪忍袋の緒が切れました。
平成13年税理士法改正で新書面添付制度の拡充が図られ、また、平成24年9月国税通則法の改正がありました。そこには、「税務調査に際しては、原則として、納税者に対し調査の開始日時、開始場所、調査対象税目、調査対象期間などを事前に通知します。その際、税務代理を委任された税理士に対しても同様に通知します。なお、合理的な理由がある場合には、調査日時の変更の協議を求めることができます。ただし、税務署等が保有する情報から、事前通知をすることにより正確な事実の把握を困難にする、又は調査の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあると認められる場合には、事前に通知せずに税務調査を行うことがあります」と書かれています。
先日、我々の業界誌「納税通信」に次のように書かれていました。「一昨年の国税通則法改正で税務調査の事前通知が義務化されましたが、事前通知の例外規定が“お墨付き”になり、逆に、抜き打ち調査が頻発傾向にある」と書かれていました。本当にこんな記事を読むと、「役所は何を考えているんだ」と疑心暗鬼になってしまいますし、また、納税者は納税意欲を著しく失います。
私は思います。任意調査にもかかわらず、まるで犯罪者を見るような目でガサ入れするのは憲法の基本的人権に抵触しているのではないかとさえ思ってしまいます。



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