最新情報

キャッシュフロー経営を考える(上)

松下翁は、生前、ダム式経営の大切さを繰り返し説いた。ダム式経営とは、経営者たるものは、あたかもダムに水を貯めるように、資金や工場の設備・人や情報といったあらゆる経営資源を蓄え、余裕をもって経営を行うべきものだというものである。すなわちダム式経営とは、経営の根本であり、松下翁が推し進めた経営方針である。この経営方針を確立するにはかなりの苦労が必要だ。だが、「ダム式経営をしたい」と〝強く願い〟実践していくことこそが成功への一歩なのだ。
小田全宏著 松下幸之助翁82の教えより

松下翁に言われるまでもなく、中小企業の経営者の皆様は余裕をもった経営がしたいと考えていることは間違いないと思います。ただ、現実は、中小企業の70%が赤字経営であるように資金繰りが苦しいところが多いです。赤字経営であるということは、基本的には、資金ショートを起こすということですから、支払日に資金が不足するため銀行で資金を調達したり、社長が不足資金を会社に貸し付けたりするかと思います。会社に資金調達余力があったり、事業規模が小さい場合は、それで資金不足を解消できますが、資金調達余力がなかったり、事業規模が大きくなった場合には、不足資金を補いきれません。
また、黒字であっても、資金不足を生じる場合はあります。簡単な例で説明します。売上が1億円です。仕入、人件費等の会社経費はゼロだと仮定します。その会社は、その1億円で土地を購入しました。したがって、お金はなくなりました。それでも利益は1億円です。決算が終わったら税金が4千万円かかります。その税金は、借入をしてでも払わなければなりません。お金は土地に変わっています。土地は、資産ですから費用とはみてくれません。
もうひとつ、究極の例で説明しましょう。その会社は売上が1億円です。同じく仕入、人件費等の会社経費はゼロだと仮定します。利益は1億円です。ただ、その売上は掛売りでした。決算まで回収できていません。やはり、利益は1億円で税金は4千万円かかります。お金はありません。銀行で資金調達しなければなりません。
ふたつとも究極の例ですが、土地が倉庫に山済みになっている在庫だったり、社長の高級車(利益をあげている会社はベンツでもジャガーでも乗ってください。)だったりはしてはいませんか?また、営業活動は積極的なのですが、不良債権があったり、債権回収が遅れ遅れにはなってはいませんか?中小企業にはよくある話です。経営コンサルタントは、赤字会社を立て直すときには、まず、最初に取引条件の改善をすることが多いそうです。利益に関しては、ある程度の対策を講じていますが、取引条件については、あまり手を打っているところは少ないそうです。そして、手もとにキャッシュを残して経営に若干の余裕をうみだして業績改善をしていくそうです。
上場企業は、2000年3月期決算より損益計算書と貸借対照表に加えキャッシュフロー計算書の開示が求められるようになっています。私どもの法人のお客様については、月次試算表にキャッシュフロー計算書を添付していますが、キャッシュフロー計算書の「営業活動によるキャッシュフロー」がマイナスになっていませんか?ここが、マイナスということは、商売をすればするほど、お金がショートすることを意味します。「投資活動によるキャッシュフロー」は、一般的には、設備投資による資金の増減があらわされます。そして、その結果を受けて「フリーキャッシュフロー」です。フローキャッシュフローから会社の経営状態が判断されます。フリーキャッシュフローがプラスであれば良好、マイナスであれば会社を存続するためには、金融機関からの資金調達を考えなければなりません。その増減をあらわしているのが「財務活動によるキャシュフロー」です。そこで、借入金を返済したり、調達したりする動きがあらわされています。
ぜひとも、営業活動によるキャッシュフローをプラスになるようにして下さい。



このページの先頭へ

税理士法人生駒会計

0120-946-216

上記電話番号をタップすると発信します。
お電話の際、「ホームページを見た」と
お伝え下さい。

閉じる