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景気予想(下)

内閣府が4月8日発表した3月の景気ウオッチャー調査によると、街角の景況感を示す現状判断指数は前月比3.9ポイント上昇の49.5となり3ヶ月連続で改善しており、上昇幅は、2002年3月の10.8ポイント上昇以来の大きさとなったそうです。
この調査は、2001年1月に開始され、タクシー運転手、小売店や飲食店、ホテルなどの現場で働く2,050人をウオッチャーに選任し、毎月末に報告してもらうもので、結果公表が調査翌月上旬と早く、景況感の変化を迅速に把握できるとして、竹中経済財政相も日曜日の早朝のテレビ番組「がっちりマンデー(旧儲かりマンデー)」のなかで宣伝していました。
ところで、先月の生駒会計ニュースで書きましたように、1990年1月3日、日経の特集記事で一流企業の社長、学者、銀行の頭取等々のお歴々が、景気は拡大し、株価はまだまだ上がると予想していたのが、その年の10月には、日経平均は2万円を割り込んでしまいました。(1989年12月29日、日経平均38,915円の最高値)お歴々は、我々より、情報量は格段に豊富でしょうし、大勢の優秀な人材が分析するにもかかわらずです。

中小零細企業の70%は赤字です。その中には、政策的に赤字にしている会社もあれは、無理して黒字にしている会社もあると思います。しかしながら、赤字が続くということは、究極的には、資金不足が生じるということであり、絶対的に黒字化を図らなければなりません。
その中で、私が最近、注目している指標があります。「一人当り付加価値」です。「一人当り付加価値」と言えば難しそうに聞こえますが、簡単に言うと、売上高から仕入や外注費の変動費を控除した粗利益を社長を含めた従業員数で割り込んだ数値です。
私ども事務所の月次関与法人のお客様に対しては、毎月、監査連絡簿に記載していると思いますが、総じて利益をあげている会社は、一人当りの付加価値が1,000万円を超えているように思います。
会社は、その付加価値の中から、給料や社会保険料、地代家賃、水道光熱費、リース料等を支払わなければなりません。したがって、一人当り付加価値が300万円や500万円では給料を支払ったら終わりです。赤字になるのは間違いありません。上場企業の平均は、1,5000万円ですから、年収1,000万円を超える社員がいても不思議がないわけです。
TKCの経営指標によりますと、平成15年度、中小企業の平均で「一人当り付加価値」が6,974千円、優良企業平均で10,104千円になっております。当然、中小企業は、従業員に対して年収1,000万円は出せないと言うことになります。「一人あたり付加価値」が1,000万円超あるのに赤字で苦しんでいる中小企業は、設備投資等の固定費が過多になっていないでしょうか?景気が良い時に合わせて会社は知らず知らずに脂肪体質になりがちです。
中小企業の平均は700万円位ですが、70%が赤字ですから、「一人当り付加価値」が700万円前後では赤字経営になる恐れがあります。「一人当り付加価値」をあげる方法は、粗利益を増やすこと(売上高を増やすか、仕入コスト等の削減)ですが、社員数の削減、正社員のパート化も考えられる手法です。ごく当たり前のことですがなかなかできません。しかしながら、待ったなしでやらなければなりません。赤字の垂れ流しは、どんどん会社の財政基盤を弱体化させ、中小企業の場合は、経営者の個人資産さえも消失させていきます。
景気は誰も分かりません。しかしながら、会社は生き残っていかなければなりません。右肩上がりの時代の資産と負債を両建てで増やしていく経営手法は当時は間違いではなかったのだと思います。しかし、やり過ぎた企業は、ご存知のように痛い目にあっています。
現在は、キャッシュフロー経営です。でも、キャッシュフロー経営が万能とは思っていません。経営者は、ビクビクしながら、その時々の時流に合わせた経営をしなけれならないと思っています。



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