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景気予想(上)

ここに面白い新聞記事があります。平成2年(1990年)1月3日の日本経済新聞の朝刊、正月の特集記事で平成2年の株価と景気を大企業の経営者等が予想したものです。ご存知のように、前年の平成元年(1989年)12月29日に日経平均株価は38,915円の最高値を記録しています。
現在の我々は、その後の日本経済がどうなっていったかよく分かっていますが、この新聞をみる限り「経済予想はできない」と考えた方が間違いないかと思います。
当時の新聞の記事を抜粋してみましょう。

<景気予想>
「情報通信革命の浸透、経済のストック化が、堅調な投資と消費を下支え。転換時期はかなり先」大阪大学教授 中谷 巖氏
「上期は軽度の在庫調整から鈍化するが、後半は米経済回復による輸出増で大型景気は持続」三菱総合研究所所長 牧野昇氏
「個人消費の回復と設備投資の好調持続により内需主導の着実な景気拡大が続く。転換点は90年度には訪れない」第一勧業銀行頭取 宮崎邦次氏
その他17名の経営者、学者等もほぼ同じ意見。

<株価予想>

最高値 最安値
アサヒビール 樋口広大郎社長 48,100円 38,000円
日本興業銀行 中村金夫頭取 43,000円 36,000円
イトーヨーカ堂 伊藤雅俊社長 44,000円 35,000円

90年の株価を予想したものですが、20名全員が「株価は4万円を突破する」と答えています。
日経は、結論として、「堅調な景気や株式需給関係の良さを支えに、日経平均株価は、年末に4万4千円前後へ上昇!主要企業の経営者20氏の今年の株価予想を集約するとこうなる。景気の悪化、インフレ懸念などを理由に大幅な株価下落を予想する向きは無く、
債権大国・日本のファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)の強い信頼がうかがえる」とまとめています。
こういう記事を見ると、借金してでも株を買ったり、土地を買ったり、ゴルフ会員権を買ったりしますよね。実際は、その年の3月22日に日経平均株価が1年3ヵ月ぶりに3万円を割り込み、10月1日には、3年7ヶ月ぶりに2万円を割り込んでいます。株価暴落のきっかけは「湾岸戦争だ」ってよく聞きましたがイラクのクェート侵攻は8月2日なんですよね。
そして、平成4年(1992年)には、公示地価の発表で三大都市圏の地価が11.6%下落して、いよいよ土地の大暴落が始まっていったのです。当時、「日本は島国だから土地は有限。だから下がらない」とか、経済学者が地価税の導入で「土地の保有コストが増えるから土地はまだまだ上がる」とか言ってましたよね。
本当にあの頃の話は「何だったのだろうか」と考えてしまいます。
今、キャッシュフロー経営が脚光を浴びています。私もそういう経営を心がけています。しかしながら、一部では、ハイパーインフレが起こるのではないかという話も耳にします。もし、ハイパーインフレが発生したら貨幣価値は下落するのですからキャッシュフロー経営は見向きもされなくなるかもしれません。
誰も分かりません。新聞記事の通りです。「当るのも八卦、当らないのも八卦」の世界です。



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