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吉野家

今年2月11日、全国約千店の吉野家で1日だけ1年ぶりの牛丼が復活しました。高松には、屋島と栗林に2店舗ありますが、屋島店では、販売開始から午後1時まで40メートル近い行列が続いたほか、駐車を待つ自動車がピーク時に20台ほど並んだそうです。米国産牛肉の輸入禁止で販売を休止してからちょうど1年、吉野家の人気をあらためて思い知らされた感じです。
ところで、皆様も吉野家の牛丼を一度は食べたことがあると思いますが、私も学生時代は東京にいましたので大変よく利用させていただきました。吉野家の人気は、やはり、うまい、早い、安い、につきると思いますが、こちらに帰ってきてからは、思い出したように1年に数回行くという感じです。やはり、お客様の中心は、高校生から35歳位にかけての男性で、ある年代にフローインして、ある年代にフローアウトするそうです。
おじさんの昼食としては、「少し量が多いかな。」と思う今日この頃ですが、先日、目の前で高校生風の男子が牛丼2杯を完食したのには驚かされました。
ところで、平成13年夏、吉野家の牛丼並盛が400円から一気に280円に値下げになりました。30%の値下げです。最初の1週間のデータは、来客数は、2.7倍、8月の1ヶ月では全店のアベレージは2.2倍、売上で60数パーセントの増加になりました。
我々中小企業で振り返ってみますと、建設関係等の請負業では、デフレの影響を受けて値下げが日常化していますが、飲食小売業で継続的に小売価格を30%ダウンさせる勇気があるでしょうか?
そもそも吉野家の安部修仁社長が値下げを決意したのは、それまで、吉野家は、既存店の前年割れは平成12年の春までなかったのですが、夏以降、業界平均を上回る前年割れが生じてきました。そこで、消費者の低価格志向の対応策として、牛丼の値下げをしなくてはいけないという経営判断がありました。
しかしながら、やみくもに値下げをしたわけではありません。当然、味と利益を落とさないのが前提条件です。そして、さまざまな店舗で価格実験を行い、280円という価格設定ができました。
ここで、管理会計的に値下げ戦略の成功について分析してみましょう。値下げ戦略の成功法則は、(1)変動比率が低いこと(2)値下げによって販売数量が大幅に増加することです。
吉野屋単体の売上高は865億円で材料仕入等の変動費は341億円、粗利益524億円、人件費等の固定費379億円、営業利益145億円(平成15年2月期)。粗利益率60.6%、営業利益率16.8%です。
すなわち、材料仕入等の変動費は、売上と連動して増減しますが、人件費等の固定費は原則、一定です。極論すれば、材料仕入等の変動費がゼロで経費が人件費等の固定費だけの商売は、売上を増やせば増やすほど利益がストレートに増えるという理屈になります。したがって、吉野家も変動費率が低いので値下げをしてもそれを上回る売上数を確保できるという計算だったのでしょう。この値下げ戦略は見事に成功しました。
(注)マクドナルドも、値下げ戦略により一時大成功をおさめましたが、平成14年、15年と最終赤字に転落しました。
しかしながら、会社経営には何がおきるか分りません。皆様ご存知のように平成15年12月以降、米国産牛肉の輸入禁止措置により牛丼の販売を中止しています。経営者として、その心情を察すると夜も眠れないだろうなと思っていましたが、吉野家の財務諸表をみてびっくりしました。平成17年2月期の決算予想は、さすがに25億4千万円の赤字ですが、平成16年2月末の自己資本比率は、85.2%、無借金経営で社債が5億円程度あるくらいです。更に、現預金は、年商の2.5か月分あります。
吉野屋の社長に「頑張ってください」と言いたいところです。



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