最新情報

【会長の独り言】令和4年税制改正(目玉ポイント)が5分でわかる! ~税理士 生駒学が簡単にご説明します~

 今年の税制改正は大きなサプライズもなく小粒の改正でした。また、昨年秋から言われてきた「相続税・贈与税の一体課税」、暦年贈与がなくなる?等も完全に見送られました。

 まずは、中小企業経営者にとって、何といっても目玉は「賃上げ税制」(コロナと資源高でそれどころではないと思いますが)、岸田首相の肝いり施策です。「賃上げ税制」とは、前年度より社員の給料を増加させた場合、その増加額の一部を法人税から控除する制度です。

 <現行>雇用者全体の給与総額が前年度比で1.5%以上増加すれば15%の税額控除、また、教育訓練費が増加している場合等で給与総額が前年度比2.5%以上増加していれば25%の税額控除を受けることができます。当期の法人税額の20%が限度です。<改正>雇用者全体の給与総額が前年度比で1.5%以上増加すれば15%の税額控除、また、給与総額が前年度比2.5%以上増加で30%の税額控除。更に教育訓練費が増加すれば、各々15%が25%、30%が40%の税額控除を受けることができます。当期の法人税額の20%が限度です。

 尚、令和4年4月1日開始事業年度の法人から適用です。

 あと、既報の通り、電子帳簿保存法は令和5年12月31日まで延期になりました。

 次に所得税関係も大きな改正はありません。住宅ローン減税の控除率が逆ザヤ(利息より多額の控除が受けられる)になるため1%から0.7%に引き下げられましたが、控除期間は10年から13年に延長等されました。令和4年1月1日から適用です。

 資産税関係では、住宅取得資金の一括贈与特例、すなわち、直系の祖父母、父母から孫や子供にマイホームを取得する際に非課税で贈与できる金額が省エネ住宅の場合は1,000万円、それ以外の住宅は500万円に見直されました。また、受贈者の年齢要件が20歳以上から18歳以上に引き下げられました。令和4年1月1日以後の贈与から適用です。

 また、自社株引継ぎにかかる「事業承継税制」の特例について、「特例承継計画」の提出期限が1年延長され、令和6年3月31日までになりました。但し、事業承継の期限は令和9年12月31日で変更ありません。

 令和4年税制改正で中小企業経営者に影響がある主だった改正は以上の通りです。

 さて、話は変わりますが、4月19日、気になる最高裁判決がありました。今回の事案は、平成24年、94歳で亡くなった父親からマンション2棟(父親は3年前(91歳の時)に13億8700万円で購入)を相続し、路線価と固定資産税評価額で3億3千万円と評価、マンション購入費用の借入金約10億円を差し引いて、相続人は相続税ゼロで申告をしました。しかし、国税当局が鑑定したところ、そのマンションの時価は約4倍の12億7千万円、路線価評価は不合理であるとして、3億円の追徴課税を課しました。

 最高裁は「税務署が路線価より高く評価することは、税負担の公平に反するなど合理的な理由がない限り、平等原則に反して違法だ」としたものの、「今回はマンションの購入や借入がなければ、相続財産の課税価格は6億円を超えており、他の納税者との間で見過ごすことのできない不均衡が生じる」として、納税者敗訴になりました。

 相続税対策としてのアパート建設、マンション購入等は定番中の定番で日本全国で行われています。しかし、被相続人である父親はマンション購入時91歳、ほぼ全額借入金。また、評価差額も約9.3億円で時価の25%という「やり過ぎた節税」は、今後も気をつけなければなりません。合法であっても課税の公平を著しく害すると否認されるという事例です。

このページの先頭へ

税理士法人生駒会計

0120-946-216

上記電話番号をタップすると発信します。
お電話の際、「ホームページを見た」と
お伝え下さい。

閉じる