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【会長の独り言】生駒学の「ごーまんかましてよかですか!(2回目)~」 ~今回のひどい税務調査、でもある意味勉強になりました編~

 2度目の「ごーまんかまして・・」になりました。1回目は2019年5月1日号の生駒会計ニュースですので、3年振りの登場です。やはり、1回目も「税務調査」でした。

 私どもの事務所は県下では、最大顧客数を抱える事務所のひとつですので、毎年それなりの数の税務調査があります。コロナ禍において税務調査は激減しましたが、コロナ前は恐らく年間40件位の税務調査があったかと思います。税務調査官も十人十色で鬼のような方もいれば、私ども納税者の主張に耳を傾けていただける方もいらっしゃいます。経営者からすれば、腹立たしいこともあると思いますが、人間は感情の動物ですので、むやみに怒らせたり、失礼な態度をとることは控えなければいけません。調査官が意地になって、重箱の隅をつつきだしたらきりがありません。くれぐれもそのあたりはご理解の程、よろしくお願いします。

 実は、今回、とある会社の調査で気絶しそうな調査官に遭遇しました。具体的にお話ししましょう。A社は年商20億円、資本金9,000万円の中小企業で、申告所得も1億円超の超優良法人です。A社は上場株式約5億円保有していますが、その中に、あのEV車で有名なテスラの株式があり、なんと含み益が1億円程になっていました。調査官は言い放ちました。「この含み益1億円を所得としてあげて修正申告をして下さい」それも何度も・・・。

 私は、目玉が飛び出そうになりました。私の理解では、上場株式を時価評価しなければいけない会社は、会社内部にトレーディング部門があるような上場企業だけです。社長の奥様が証券会社に勧められるままに買った株式を時価評価しなければいけないなんて聞いたこともありませんし、みたこともありません。それでも新人の調査官であれば、知識不足ということで聞き流しますが、ベテラン調査官であり、職位もそれなりの職位です。1億円の申告洩れになれば、3千万円の追徴課税プラス罰金です。私どもの担当者は食事が喉を通らないと言うし、奥様はなかなか寝付けなかったと言うし、私も何か見落としがあるのかと不安になり、翌朝、法人税の本を再確認したり、東京の税務研究会(著名な大学教授や条文を起草した元国税局キャリア組の税理士がメンバーの研究会)に問い合わせたりで、てんやわんやでした。答えは、「思い過ごしか知識不足・・・」という辛辣な回答もありました。結局、この件に関しては、何のお咎めもなく、税務署での話し合いの時は、そのベテラン調査官は一度も顔も出しませんし、一言のお詫びもありません。

 私としては、無事調査が終わったので、これ以上、何とも思いませんし、何も言いませんが、ただ、ここで我々納税者が注意しなければいけないことが明確になりました。今回の事案は白黒はっきりしています。例えば、争って、国税不服審判所に訴えても100%勝てます。何故なら、法人税法に「時価評価しなさい」とは一言も書いていないのですから、時価評価のしようがありません。しかし、税法には限界があります。すべての事象を条文、通達で網羅することはできません。条文、通達に書いていないことは、法人税法の立法趣旨、過去の判例等で人が解釈します。その時に、こんな訳のわからない解釈をされたらと思うとゾッとします。したがって、会社側が疎明資料を残しておくのは勿論ですが、高額な取引で判断に迷うものは、税務署に事前相談に行ってお墨付きをいただくということは重要かと改めて思いました。そういう意味において今回の調査は勉強になりました。

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