仮想通貨ってどんなもの?税金やリスクなど

2018年10月18日 税務

「仮想通貨」って最近良く聞きますね。でも、よくわからないと思いませんか?
仮想通貨って一体何をするものなのか?仮想通貨に投資しているけど税金はどのように計算したら良いのか?利益がたくさん出て税金が心配だ。そのような疑問にここでは、仮想通貨とは何かから、メリット・デメリット税金の計算方法税金の対策などをくわしく説明いたします。

仮想通貨とは

1万円札が「アナログ通貨」とするのであれば、「仮想通貨」は「デジタル通貨」で実体がありません。単なる電子データでどの国にも属さず、参加者が全員で管理、運用するデジタル通貨です。

仮想通貨はビットコインを含め、世界中で800種類以上あると言われていますが、ビットコイン以外の仮想通貨は「アルトコイン」と呼ばれています。ここでは、仮想通貨の代名詞である「ビットコイン」について説明していきましょう。

仮想通貨であるビットコインは、サトシ・ナカモトが2008年にネット上に発表したビットコインとブロックチェーンに関する論文を基に、ソフト開発者がシステムを構築して2009年に運用が開始されました。

しかし、実は発表者である『サトシ・ナカモト』については、日本人名ですが正体はわかっていません。そもそも個人であるか組織であるかもわかっていないのが実情です。

ビットコインは、ブロックチェーンという技術により信用が担保されています。ブロックチェーンは、取引データをブロックごとに時系列順に1本の鎖のようにつなげていく技術で、ネットワーク上のすべてのコンピュータで同じ取引データを保存し、その取引データの正しさを検証、承認することができます。したがって、不正に使用をしたり、改ざんすることはできないと言われています。

すなわち、「円」などの法定通貨は日本銀行をはじめ中央集権的に発行、管理するシステムですが、ビットコインは、ネットワーク上の全員で取引データを管理します。

 

ビットコインの始まり

ビットコインは、2010年5月22日1万BTCでピザ2枚と交換したのが商取引の始まりです。当初、ビットコインはオンラインコミュニティ内で使われるゲーム通貨のようなものでしたが、Aさんが「1万BTCでピザ2枚くれない」とネット上にメッセージを流し、それを見たBさんが「いいよ」と言って、ピザ2枚を届けたのが始まりと言われています。すなわち、お互い1万BTCがピザ2枚分の価値があることに合意したのです。

現実社会でビットコインが広まったのは、2013年のキプロスや2015年のギリシャのように、国の財政が破綻したことによります。デフォルトの危機が現実化すると現地通貨の価値が下がるので、自分の資産を守るためにビットコインを買いに走ります。自国の通貨が信用できなくなったりすると、米ドルを買ったり、金に投資したり、その中の選択肢のひとつとして、仮想通貨があるということです。

 

仮想通貨のメリット・デメリット

仮想通貨のメリットは、取引データの改ざん、不正使用ができないこと、送金の手数料が安いことです。逆に、仮想通貨のデメリットは、価格変動性が大きいことです。

全ての参加者が対等で同じ取引データを管理しているため、誰かがサイバー攻撃を受けてデータが破損しても、すぐに他の参加者のデータで復旧ができ、銀行のように管理コストをかける必要がありません。したがって、送金などの手数料は従来の約4分の1程度に削減できると言われています。

その反面、半日で取引価格が乱高下することもあります。また、コインチェック事件の時も言われましたが、まだ、流出を防ぐ、安全管理体制が十分とはいえません。仮に、取引所が破綻等しても仮想通貨は保証されません。すべて自己責任、自己管理が基本ということをしっかりと理解しておきましょう。

 

仮想通貨の始め方

仮想通貨を始めるためには、まずビットフライヤーやZaif、ビットバンクなどの仮想通貨交換業者に登録する必要があります。次に、銀行振込やコンビニ入金などの方法で日本円を入金します。初回はその日本円を利用して仮想通貨を購入します。

仮想通貨交換業者には販売所と取引所があります。仮想通貨交換業者はいずれか一方のみまたは両方を備えています。
●販売所とは・・・仮想通貨交換業者から直接買う
●取引所とは・・・他のユーザーから買う

それぞれメリット・デメリットには以下のようなものがあります。早さを求めるのであれば販売所、取引をするのであれば取引所がおすすめです。
●販売所
・メリット:早く確実でシンプルな形態
・デメリット:手数料が高い
●取引所
・メリット:手数料が安い、指値注文(自分で購入価額を決める)、成行注文(そのタイミングの価額で購入)ができる
・デメリット:タイミングによっては時間がかかる、指値注文の場合その価額で売りたい相手がいなければ成立しない

仮想通貨にはビットコインやリップルなど種類があります。1つ1つ特徴があり、将来性などによって価格が違いますので、これから価格が上がると思うものを購入します。価格があがったときに売ればその価格差が利益となります。

 

投資に伴うリスクについて

仮想通貨は投資ですので当然値上がりすることもあれば値下がりすることもあります。仮想通貨が無くなっても生活に困らない余裕資金の範囲内で運用するようにしましょう。

将来多くの人に利用されるような仮想通貨であれば、発行当初の格安なときに購入し、値上がりしたときに売却すれば多額の利益を得られます。しかしながら、その逆も有り得ます。その仮想通貨のセキュリティリスクなどが発見され将来の利用が難しいとなれば暴落します。2018年初にも軒並み多くの仮想通貨が大幅に値下がりしました。

また、仮想通貨交換業者の倒産という事態も想定されます。倒産すれば最悪の場合、そこに預けてある仮想通貨はゼロの価値になります。しっかりと最悪のリスクも把握したうえで、取引をおこないましょう。

仮想通貨にかかる税金

2017年4月、金融庁は「改正資金決済法(仮想通貨法)」を施行し、仮想通貨の利用者保護やマネーロンダリング対策で法整備を行いました。それを受ける形で国税庁は、所得税の計算において仮想通貨の取引で生じた利益は雑所得にあたるという見解を示しました。

ただ、仮想通貨の所得を計算する上で、最も重要なことは、「保有している」状態では、税金はかからないということです。仮に仮想通貨が何十倍になろうと保有しているだけでは税金はかかりません。

仮想通貨で税金がかかるのは以下の場合などです。

  • ●仮想通貨を換金した場合
  • ●仮想通貨と仮想通貨を交換した場合
  • ●仮想通貨で商品を購入した場合
  • ●マイニングした場合(取得時に課税)

税金は売却価額が購入価額より高くなった場合に、その差額に対して税金がかかります。

計算例

例:保有する仮想通貨を売却した場合
 〇5/23 1,000,000円で5ビットコインを購入
 〇9/4 1ビットコインを240,000円で売却
240,000円(売却価額)-(1,000,000円÷5ビットコイン)×1ビットコイン=40,000円
この場合40,000円が、法人であれば利益、個人であれば所得金額となり、40,000円×税率の税額が発生します。

ただし、売買件数が多くなると計算するのは困難です。そんなときは、民間のシステム会社より提供されている税法に準じた自動計算ツールを利用すると便利です。

無料で使用できるものもあり、各取引所の指定されたデータをアップロードするだけで、税金の計算期間における利益額を瞬時に計算してくれます。

仮想通貨の利益がどのように扱われるかは、各税法によって異なります。個人は所得税の確定申告によって、法人は法人税の決算、確定申告によって申告することになります。

・所得税(個人)

事業に係るものは事業所得、それ以外は雑所得になります。事業所得になるケースとしては、事業として継続的にビットコインの取引を繰り返していたり、事業者が事業用資産をビットコインで購入、採掘でビットコインを取得したりしている場合などです。

所得税は総合課税で所得に応じて5%~45%の累進税率がかかります。住民税は一律10%ですので、仮想通貨で生じた利益には最大55%の税金がかかることになります。更に、金融商品の場合、3年間の損失繰越控除等が認められていますが、仮想通貨には認められていません。

損失繰越控除等とは、その年に生じた損失を翌年に繰り越して、翌年の利益と相殺できる制度です。

・法人税

法人税の場合も所得税同様、決算期末時点で時価評価をする必要がなく、保有しているだけでは税金はかかりません仮想通貨で得た利益が他の事業での利益と合算され税金を計算します。

・消費税

仮想通貨は支払手段と定義されましたので、その売買について、消費税はかかりません

 

仮想通貨の税金対策とは

仮想通貨にかかる税金をできるだけ少なくするためには、まず仮想通貨の取引をするために支出したものは経費にすることが重要です。経費にするために、購入したときのレシートや領収書を保存しておきましょう。

たとえば、次のようなものが経費にすることができます。

  • ●仮想通貨のセミナー参加料
  • ●仮想通貨の書籍代
  • ●パソコンの購入費用(一定金額未満)

この他に、損失が出ている仮想通貨を前もって売却することによって税金が少なくなります。保有している仮想通貨に損失が出ている場合、保有しているだけでは税金に影響は及びませんが、他の売却した仮想通貨の利益と相殺することができます。

要は、その税金の計算期間に仮想通貨によって利益が出ることが予想されている場合、将来性のない含み損の仮想通貨を前もって売却することによってトータルの利益額を少なくします。

仮想通貨で利益を得たにも関わらず申告しないのは税金対策ではなく、脱税になってしまいます。国税当局には権限がありますので、取引所内の取引履歴を確認することができます。利益が出ているのであればきちんと申告して、賢い節税をすることを考えましょう

 

まとめ

仮想通貨は将来的には企業の支払手段にとって重要な役割を果たすものとして期待されています。仮想通貨を投資の対象にすることによって多額の利益を得ることもできますが、多額の損失を被ることもありますので慎重に投資するようにしましょう。

仮想通貨の売却や交換による利益には税金がかかります。利益額はツールを使って出せたとしても、節税や税務上の取り扱いは難しいものです。一度税理士に相談されてみてはいかがでしょうか。

生駒学税理士事務所では毎年約1,000件の所得税の確定申告実績がありますので、何なりとご相談ください。

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